
ホーム > イベント&キャンペーン > イベント > ギャラリー開催 過去の写真展 > 広瀬敦司 写真集出版記念 写真展「天城」

天城は伊豆半島のほぼ中央にあり、万二郎岳、万三郎岳、馬の背、小岳などをまとめて天城山と呼んでいます。標高1406mの万三郎岳は伊豆半島の最高峰。3200年前には大噴火を起こした火山で、日本百名山でもあります。
小説や歌謡曲で有名な天城ですが、ブナの原生林が残されています。太平洋側のブナを撮影してみたかったので、以前から気になる場所でした。
天城の森を歩いていると複雑怪奇な形をしたブナに出会います。日本のブナは太平洋側のブナと日本海側のブナに分かれています。一見して分かる違いは日本海側が真っ直ぐな幹。太平洋側が複雑な形の幹。比べると違う種類の木に思えます。天城のブナは太平洋側のブナの特徴がよく出ていますが、特別に複雑怪奇な木が多く感じられます。日本海側のブナのすらっとした木が並ぶ森より、天城の自由奔放に伸びたブナに魅力を感じます。
天城の森を歩いていて気がつくことに、下草のスズタケが枯れ果てていることです。ブナの森が、植林された杉林のごとく下草がない光景は、とても変な感じです。又、皮子平にあるマメザクラの群生地では、数本のマメザクラにしか出会うことが出来ませんでした。増えすぎたシカによる食害が原因なのか、それとも人間が原因をつくっているのか。私は人間が原因をつくっていると思えてなりません。森に入る前は、天城の森に変化が起きているとは想像出来ませんでした。
太平洋側のブナは現存量が少なく、繁殖力も弱いとのこと。天城の森でもブナの幼木を見かけません。地球温暖化が進めば植生も変わり、ブナの森が姿を消してしまうでしょう。今起きている天城の森の変化は、何か警告のように思えてなりません。
出展数 約55点

(c)広瀬敦司
1972年生まれ 日本写真芸術専門学校卒 写真家樋口健二氏に師事
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